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お子さんが「頭が痛い」と訴えたとき

しばらく自宅で様子をみてよいのか、それともすぐに病院に連れて行くべきか、判断に迷うことがあると思います。救急疾患なのかどうかをご家庭で見分けるのはなかなか困難です。

ここでは小児科外来で遭遇することがある以下の病気について見ていきましょう。なかには緊急に治療を要する病気も含まれています。

片頭痛

片頭痛は発作性に頭痛を繰り返す疾患で、10代や20代の若い時期から起こります。小学生に起こることもあります。成人では男性よりも女性に多くみられますが、小児では男女差はありません。

命に関わるような病気ではありませんが、日常生活への影響は大きいとされています。

1.原因

片頭痛の起こるメカニズムには諸説あり、完全には解明されていません。

疲労やストレス、睡眠不足、睡眠過多などが誘因になります。女性では月経とも関連しています。

2.症状

名前の通り片側性でズキズキと脈打つような拍動性の頭痛が典型的ですが、両側性や非拍動性の場合も多くあります。

嘔吐や吐き気がみられたり、光や音に敏感になったりすることもあります。

片頭痛では、閃輝暗点と呼ばれる前兆現象が起こることがあります。閃輝暗点ではジグザグ様の光が視野の中心から周囲に広がるように見え、数分から数十分続きます。これは脳の血管が一時的にけいれんすることが原因です。

3.治療

片頭痛の治療には頭痛発作の症状を和らげる急性期治療と、頭痛発作を予防する予防的治療があります。

急性期治療では鎮痛剤として、軽度の頭痛発作には非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)、中等度から重症の発作にはトリプタン製剤を用いることが多くなっています。また片頭痛に悪心や嘔吐を伴う際には制吐薬も併用されます。

発作の頻度が高い場合、もしくは既往や副作用により鎮痛剤が使えない場合には予防的治療も行われます。予防薬には抗てんかん薬や抗うつ薬などがあります。

まずは早めに小児科を受診しましょう。

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緊張型頭痛

緊張型頭痛は、以前は筋収縮性頭痛と呼ばれていたものです。鈍い痛みや圧迫感が持続します。時々しか起こらないものもあれば、頻繁に起こるものあります。

1.原因

原因ははっきりと分かっていませんが、運動不足や長時間のうつむき姿勢などの日常生活習慣や、精神的なストレスなどが誘因として考えられています。

2.症状

頭の鈍い痛みや圧迫感、締め付けられる感じが長時間続きます。多くの場合、後頭部を中心とした頭痛が起こり、肩凝りや首の凝りを伴います。

3.治療

頭痛を抑えるためには痛み止めの内服を行います。

しかし、これは対症療法であり根本的な治療ではありません。日常の生活習慣を見直すことが最も大切です。姿勢を良くして、肩、首のマッサージやストレッチ、適度な運動を行いましょう。

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かぜ症候群

いわゆる「かぜ」、「風邪」とは急性上気道炎の総称で、いつでもかかる可能性のある病気です。ほとんどが何らかのウイルスによるもので、鼻やのどの症状がメインです。

小児科外来に来るお子さんの7、8割はこの「かぜ」です。基本的には自分自身の免疫で自然に治っていきますが、なかには肺炎に進行してしまうようなものもあるので注意が必要です。

1.原因

大部分はウイルス感染によるもので、なかでも一番多いのはライノウイルスです。そのほかたくさんのウイルス、細菌が原因になります。

①夏期で咳のない場合

エンテロウイルス、エコーウイルス、コクサッキーウイルス、アデノウイルス、溶連菌、ヘルペスウイルス、伝染性単核球症など

②夏期で咳のある場合

マイコプラズマ、クラミジア、パラインフルエンザウイルス、ヒトメタニューモウイルスなど

③冬期で咳のない場合

アデノウイルス、溶連菌、ヘルペスウイルス、伝染性単核球症、突発性発疹など

④冬期で咳のある場合

インフルエンザウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、マイコプラズマ、クラミジア、肺炎球菌、インフルエンザ菌など

2.感染経路

かぜ症候群の主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。

乳幼児には衛生意識がなく、さらに遊びの中で濃厚に接触するため、保育園などの乳幼児が集団生活する場所では特に注意が必要です。

飛沫感染:くしゃみや咳によって口から飛び出す飛沫にはウイルスが混入しています。このウイルス付きの飛沫が他人の口や鼻の粘膜に到達することで感染が成立します。

接触感染:感染者との直接的な接触や、ウイルスの付着した物(手すりやドアノブ、ボタン・スイッチなど)を介しての接触により感染が起こります。

3.症状

上気道の炎症によるのどの痛みを中心に、発熱や全身の倦怠感、頭痛などの症状を呈します。また、鼻汁や痰を伴った咳(湿性咳嗽)がみられるときもあります。

気管支炎や肺炎に移行し、重症化することがあるので注意が必要です。

4.治療

かぜ症候群の原因の多くはウイルスなので、特効薬はありません。基本的には自分自身の免疫で自然に治っていきます。細菌感染が合併している場合には抗生剤が有効ですが、ウイルス感染だけであれば抗生剤は不要です。出てきた症状を抑える対症療法が中心になります。

熱が高い時やのどの痛みが強いときには解熱鎮痛剤を使用します。解熱鎮痛剤にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とアセトアミノフェンがありますが、インフルエンザが否定できない場合はアセトアミノフェンを使用しましょう。インフルエンザにかかっているときにNSAIDsを内服してしまうと、ライ症候群と呼ばれる急性脳症、肝臓の機能異常を引き起こすリスクが高くなってしまうので要注意です。

のどの痛みを中心に発熱や全身の倦怠感、頭痛などの症状を呈した場合には早めに小児科を受診しましょう。

5.かぜをひいたら

かぜの症状があり子供がぐったりしているときは、すぐに小児科を受診してください。
のどや鼻の症状では、なるべく診療時間内に耳鼻科や小児科を受診しましょう。
自宅では水分をしっかり摂取しましょう。水分が取れないときはすぐに小児科受診してください。
睡眠を十分に取り、栄養のあるものを食べましょう。食欲がない場合は、お子さんの好きなもの、消化の良いものにしましょう。
食欲があり水分摂取できる場合は、湯冷めに気をつければ入浴は可能です。
家族ともども、手洗いをきちんとしましょう。咳やくしゃみが出る場合はマスクをしてください。

以上のことを心に留めておけば、お子さんがかぜをこじらせて重症化する危険性は低くなると思います。

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インフルエンザ

インフルエンザという病気は、昔は「かぜ」の一つとして扱われていましたが、最近では「かぜ」とは一線を画す疾患として治療されています。「かぜ」というのはいろいろなウイルスが原因で起こる急性上気道炎の総称ですが、インフルエンザはインフルエンザウイルスが起こす疾患です。

インフルエンザには季節性があり、日本では例年12月から3月に流行します。たまに単発的に夏期に流行することもあります。

1.インフルエンザウイルスの分類

A香港型やAソ連型という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?

インフルエンザの原因であるインフルエンザウイルスはA型、B型、C型に大きく分類されます。日本で流行する危険性が高いのはA型とB型です。

流行しやすいインフルエンザウイルスA型には、A(H1N1)亜型やA(H3N2)亜型(これは香港型と呼ばれます)があります。2009年に新型インフルエンザが発生しましたが、これはA(H1N1)亜型と同じものでした。大規模に流行したのは人々が免疫を全く持っていなかったためです。免疫を持ってないインフルエンザウイルスの型だったので「新型インフルエンザ」と呼ばれました。

新型インフルエンザと呼ばれたA(H1N1)亜型も、現在では通常のインフルエンザとして扱われるようになってきています。

2.感染経路

インフルエンザの主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。

乳幼児には衛生意識がなく、さらに遊びの中で濃厚に接触するため、保育園などの乳幼児が集団生活する場所では特に注意が必要です。

飛沫感染:くしゃみや咳によって口から飛び出す飛沫にはウイルスが混入しています。このウイルス付きの飛沫が他人の口や鼻の粘膜に到達することで感染が成立します。

接触感染:感染者との直接的な接触や、ウイルスの付着した物(手すりやドアノブ、ボタン・スイッチなど)を介しての接触により感染が起こります。

3.症状

インフルエンザは1~3日の潜伏期間(体内でインフルエンザウイルスが増殖して力を蓄えている時期)を経て発症します。寒気を伴う38℃以上の発熱、全身倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛が急激に起こります。 鼻炎、のどの痛み、咳などの呼吸器症状だけでなく、下痢や嘔気・嘔吐などの消化器症状を起こすこともあります。体力の衰えた高齢者では肺炎を合併し重篤化することがあるので注意が必要です。

また小さなお子さんの場合は、脳炎を発症し命に関わることもある恐ろしい病気です。

4.検査

1999年にインフルエンザウイルスの抗原迅速検査キットが登場しました。鼻の奥に専用の綿棒をこすりつけて検体を採取します。少し痛い検査です。

この検査キットの特異度は90%以上ですが、感度は60%程度といわれています。

つまり、検査で陽性の場合はインフルエンザと考えて構いませんが、陰性だった場合でもインフルエンザではないとは言い切れません。また、発症直後や発症して数日経過した後では陰性に出てしまう可能性があるので注意が必要です。

5.治療

インフルエンザの特効薬が次々と登場してきています。抗インフルエンザ薬を発症してから48時間以内に服用開始した場合、発熱期間が1~2日ほど短縮され、のどや鼻からのインフルエンザウイルス排出が減少します。48時間を過ぎてからでは効果は期待できなくなります。

寒気を伴う発熱、頭痛、関節痛が出たら早めに小児科を受診しましょう。

自宅で注意すべきことは安易にNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を飲ませないことです。解熱鎮痛剤にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とアセトアミノフェンがありますが、インフルエンザではアセトアミノフェンを飲ませることが基本です。なぜなら、インフルエンザにかかっているときにNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を内服してしまうと、ライ症候群と呼ばれる急性脳症、肝臓の機能異常を引き起こすリスクが高くなってしまうからです。

なお、抗インフルエンザ薬との関連性は分かっていませんが、10代のインフルエンザ患者で異常行動が報告されているので注意しましょう。

6.予防

インフルエンザ予防としては以下のことが大切です。

①インフルエンザワクチン接種

流行前の10月から11月末に接種することが大切です。

インフルエンザワクチンのメリットは、インフルエンザに感染するリスクを軽減できること、そしてもし感染してしまった場合にも重症化する可能性が減ることです。特に重症化することの多い小児と高齢者は予防接種が勧められています。

②こまめに手洗いをする

これはインフルエンザに限らず、たくさんの病気の予防に重要です。

インフルエンザウイルスにはアルコール消毒が有効なので、外出先ではお勧めです。

③うがいをしっかりする

市販のもので構わないので、うがい用消毒薬を使うとより効果的です。

④部屋の乾燥は要注意

湿度が低く乾燥しているとインフルエンザウイルスが拡散しやすくなります。冬に流行するのはこのためです。部屋の中は適切な湿度を保ちましょう。

⑤十分な睡眠、休養をとる

体力が落ちるとインフルエンザに限らず、さまざまな病気にかかるリスクが高くなります。

⑥インフルエンザ流行時には繁華街などの人混みを避け、マスクを着用する

インフルエンザウイルスは咳やくしゃみによって飛沫感染するので、マスクをしっかりと着用しましょう。もちろん、帰宅後の手洗いとうがいは必須です。

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副鼻腔炎

副鼻腔は鼻腔の周りにある4対の空間で、上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞から成り立っています。副鼻腔で作られた粘液は、線毛により副鼻腔自然口を通って鼻腔内に流れ込みます。この副鼻腔に炎症が起きた状態を副鼻腔炎といいます。副鼻腔炎は上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞の順番で起こりやすいといわれています。

副鼻腔炎は炎症の期間により急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に分類されます。

1.急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は臨床経過が1か月以内の副鼻腔炎です。

①原因

感染性のもの、感染性でないものに分けられます。

感染性:細菌やウイルスが主体です。免疫不全の方などでは真菌感染もみられます。

ウイルス性上気道炎が広がって副鼻腔炎が起こることが多く、原因ウイルスはライノウイルスやパラインフルエンザウイルスなどのいわゆる「かぜ」を引き起こすウイルスです。

細菌では肺炎球菌やインフルエンザ菌によるものが多いといわれています。

感染性でないもの:アレルギー性鼻炎で生じる粘膜浮腫やポリープ、腫瘍性病変、嚢胞性線維症など、粘液の性状が変わる病気で引き起こされます。

②症状

一般的な症状は鼻汁、鼻づまり、頭痛、頬部痛(ほほの痛み)、目の下や頬を押すと痛む頬部圧迫痛です。炎症が起こっている副鼻腔に限局して、痛みや圧迫感が生じます。しゃがんだ時に痛みが増強することもあります。

副鼻腔の炎症が重症化するとさまざまな合併症を生じて難治性になります。

③治療

基本的にほとんどの急性副鼻腔炎は抗生剤なしに軽快します。鼻腔の洗浄など、副鼻腔から膿や分泌物の排出を促す治療が優先されます。ただし、重症例や1週間以上症状が続く場合には抗生剤による治療が積極的に行われます。

鼻水、鼻づまりに頭痛などが伴う場合は、早めに耳鼻科や小児科を受診しましょう。

2.慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は副鼻腔炎の症状が3か月以上続くものです。蓄膿症とも呼ばれています。

①原因

慢性副鼻腔炎の多くは細菌性や真菌性です。特に細菌性は、繰り返す感染により副鼻腔の線毛機能が障害され、粘液を排出できなくなるために生じると考えられています。

②症状

鼻汁、鼻づまり、頭痛、頬部痛(ほほの痛み)、目の下や頬を押すと痛む頬部圧迫痛などの症状が3か月以上続きます。

③治療

抗生剤の投与や副鼻腔洗浄などを行います。治療には長い期間が必要になることもあります。また、手術治療が行われる場合もあります。

鼻水、鼻づまり、頭痛などが長く続くようであれば、早めに耳鼻科や小児科を受診しましょう。

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髄膜刺激による頭痛

髄膜は脳や脊髄を守るために存在している膜の総称です。3層から成り、体の外側から順に硬膜、くも膜、軟膜で構成されています。

髄膜の中には髄液という非常にきれいな体液が流れています。この髄液に炎症が起こったり、血液が入ったりすると髄膜が刺激されて頭痛などが引き起こされます。

1.原因

くも膜下出血や髄膜炎などが原因になります。

2.症状

髄膜刺激による症状は、主に頭痛、嘔気・嘔吐、項部硬直、ケルニッヒ徴候です。

項部硬直とは、患者の首を他動的に前屈させたときに、痛みで筋肉が緊張し、顎が胸につく前に曲がらなくなることをいいます。

ケルニッヒ徴候とは、寝た状態で股関節を90°曲げて、膝関節を90°から伸展させていくと、痛みによる抵抗のため途中で伸展できなくなることをいいます。

3.治療

早急に原因を特定し、すぐに治療を開始しなければなりません。原因疾患により治療法は異なります。

頭痛に加え、嘔気や嘔吐、項部硬直などの髄膜刺激症状がみられた場合は、できるだけ早く小児科を受診しましょう。場合によっては大学病院などの専門機関に紹介になります。

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頭蓋内圧亢進による頭痛

頭蓋骨の内圧が高くなることを頭蓋内圧亢進といいます。ひどくなると脳ヘルニアを起こして命に関わることがあるので、早期に発見して治療する必要があります。

頭蓋内圧亢進では頭痛に加え、嘔吐や意識障害などが起こります。大泉門が閉じていない乳児では大泉門膨隆がみられます。

1.原因

以下の病気により頭蓋内圧の亢進が起こります。

・頭蓋内血腫

・頭蓋内水腫

・水頭症

・脳腫瘍

・髄膜炎

・脳炎

・脳膿瘍

2.症状

主な症状として頭痛のほかに、嘔気・嘔吐、大泉門膨隆、外転神経麻痺による複視、意識障害などが挙げられます。

頭痛は頭の中の血管が圧迫されたり、硬膜が圧迫・牽引されたりすることで生じると考えられています。嘔吐は頭蓋内圧亢進により嘔吐中枢が刺激されることで生じます。

3.治療

早急に原因を特定し、すぐに治療を開始しなければなりません。原因疾患により治療法は異なります。

頭痛に加え、嘔気や嘔吐、大泉門膨隆、複視などの症状がみられた場合は、できるだけ早く小児科を受診しましょう。場合によっては大学病院などの専門機関に紹介になります。

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髄膜炎

髄膜炎は早期発見、早期治療が重要なので、保護者の方は子供の髄膜炎について知っておくとよいと思います。

人間の脳と脊髄を覆う膜を髄膜といいます。髄膜は3層から成り、体の外側から順に硬膜、くも膜、軟膜で構成されています。この髄膜に炎症が起きた状態を髄膜炎といいます。

髄膜炎は原因により細菌性髄膜炎と無菌性髄膜炎に大きく分けられます。

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.細菌性髄膜炎

致死率は約3~4%で、約15%に後遺症が残る怖い病気です。救急疾患であり、初期治療が非常に重要です。ご家庭で早期発見できれば重篤な状態にならない可能性が広がります。

①原因

細菌感染が原因で起こります。インフルエンザ菌、大腸菌、肺炎球菌、ブドウ球菌、B群レンサ球菌、髄膜炎菌、リステリア菌などが代表的な原因菌です。

最近はワクチンの接種により、インフルエンザ菌や肺炎球菌による髄膜炎が大幅に減少しています。

生後1ヶ月未満:B群レンサ球菌、大腸菌が多い

生後1ヶ月から3ヶ月:B群レンサ球菌が多い

生後4ヶ月から5歳:インフルエンザ菌、肺炎球菌、髄膜炎菌、リステリア菌が多い

6歳以上:ほとんどが肺炎球菌だが、インフルエンザ菌も少なくない

②症状

細菌性髄膜炎の典型的な3徴は発熱、項部硬直、意識障害です。これに頭痛を加えて4徴と呼ぶこともあります。成人では50%前後で3徴を認め、また非常に高い確率で4徴のうち2つの症状を呈するといわれています。そのため、3徴や4徴がそろっていなくても、2つ以上の症状がある場合には細菌性髄膜炎を積極的に疑う必要があります。特に免疫機能が低下している場合にはなおさらです。

上記の症状以外では、けいれんや嘔吐、活動性の低下、脳神経麻痺、聴覚障害、皮疹なども起こることがあります。また、乳児までのお子さんでは大泉門膨隆は重要な所見です。

なお、小児では年齢が低いほど症状は軽微であり、成人と比べ典型的な症状や徴候が出にくいため発見が遅れてしまう場合があります。

③治療

細菌性髄膜炎では、基本的に入院の上で抗生剤治療を行います。

発症から治療開始までの時間が非常に重要で、予後にかなりの影響を与えることが知られています。発熱と頭痛、嘔吐が見られた場合にはすぐに小児科を受診しましょう。場合によっては大学病院などの専門機関に紹介になります。

2.無菌性髄膜炎

無菌性髄膜炎は、名前の通り髄液を培養しても細菌や真菌が検出されないものを指し、そのほとんどがウイルス性と考えられています。

①原因

無菌性髄膜炎の原因のほとんどはウイルスです。小児ではエンテロウイルスとムンプスウイルスによるものが多くみられます。

まれに医薬品やワクチンで起こることがあります。ワクチンではおたふくかぜワクチンでの発症が多いので、保護者の方は注意してください。

②症状

高熱、頭痛、嘔気・嘔吐の3徴候が見られます。項部硬直などの髄膜刺激症状も認めます。

③治療

通常入院の上で対症療法を行いますが、一般的に予後は良好です。

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もやもや病

もやもや病は、脳血管撮影でもやもやとした異常血管が見られたことから名付けられたそうです。このもやもやとした異常血管は、脳血管の本幹が狭くなったり詰まったりしたことによりできたバイパス血管です。脳血管の中で重要な交通路であるウィリス動脈輪が詰まって生じるので、別名「ウィリス動脈輪閉塞症」とも呼ばれています。

5歳前後に発症のピークがあります。

1.原因

もやもや病でなぜウィリス動脈輪が閉塞するのかは現在でも不明です。

先天性なのか後天性なのかも分かっていないのが現状です。

2.症状

基本的には脳虚血と脳出血による症状が主です。けいれん、脱力、意識障害、片麻痺などがみられます。頭痛がする場合は脳出血が起こっている可能性があるので救急疾患になります。

3.治療

まずは血圧コントロールなどの内科的治療を行います。

過換気により脳虚血型の発作が誘発されるため、日常生活では激しく泣いたり、楽器などを吹いたりしないようにしましょう。スポーツや遊びも制限する必要があります。

外科的治療には、浅側頭動脈と中大脳動脈をつなぐ直接血行再建術や、側頭筋を脳の表面に接着させて血行を促す間接的血行再建術があります。

頭痛に加え、嘔気・嘔吐・大泉門膨隆・外転神経麻痺による目の異常が見られた場合は、すぐに小児科を受診しましょう。場合によっては大学病院などの専門機関に紹介になります。

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関連痛による頭痛

関連痛とは、原因となる異常な部位とは別の部位に感じる痛みのことです。中耳炎になったときや歯医者で抜歯した後などに頭痛を感じることがあります。

関連痛の場合、緊急性はありません。ただし、頭蓋内圧亢進症状(頭痛、嘔気・嘔吐、大泉門膨隆、外転神経麻痺による目の異常など)や髄膜刺激症状(頭痛、嘔気・嘔吐、項部硬直、ケルニッヒ徴候など)がないことを確認しましょう。

1.原因

中耳炎、抜歯後の痛み、目の痛み、鼻の痛みなどが原因になります。

冷たいアイスクリームやかき氷などを食べた時に頭痛を経験したことがある方は多いと思いますが、あれも関連痛の一つです。

2.症状

基本的には耳、歯、目、鼻などの痛みを伴う頭痛として感じられます。

3.治療

痛み止めを内服して様子を見ましょう。

原因となっている病気がある場合は、その治療が最優先になります。原因が治れば頭痛は起こりません。

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